【世界遺産を巡る旅】スペイン中後編

スペイン

こんにちはnemoです。

新シリーズ【世界遺産を巡る旅】始めました。この旅は世界遺産を勉強しながら各国を周る妄想旅です。

【世界遺産を巡る旅】スペイン

80ヶ国目はスペイン。2021年8月現在、世界遺産47件(文化遺産42件、自然遺産3件、複合遺産2件)です。

スペインといえば無敵艦隊。大航海時代。いろいろ魅力です。

それではスペインの世界遺産を見ていきましょう。

コア渓谷とシエガ・ベルデの先史時代の岩絵遺跡群

登録:1998年(文化遺産)、2010年拡張 登録基準:(ⅰ)、(ⅲ)

コア渓谷とシエガ・ベルデの先史時代の岩絵遺跡群は、ポルトガルとスペインにある旧石器時代の岩絵のある遺跡で文化遺産です。

ポルトガルのコア渓谷が先に登録となり、その後2010年に同時期のものとしてスペインのシエガ・ベルデが追加登録されました。

1980年代後半にコア渓谷で1万年から2万年前の馬、牛、他の動物、人物、抽象的な図像などの数千に及ぶ線刻画が発見されました。発見当初はこの一帯にはダムをはじめとする水力発電施設の建設が予定されており、遺跡の保存と会わせて論争を産みました。

イベリア半島の地中海沿岸の岩絵

登録:1998年(文化遺産) 登録基準:(ⅲ)

イベリア半島の地中海沿岸の岩絵は、スペインにある先史時代の岩壁画で文化遺産です。

岩絵の正確な作製年代は調査中ですが、おおむね紀元前8000年頃から前3500年頃にかけて描かれた岩絵の多くは、洞窟の自然光がさしこむ範囲に描かれており、外気にさらされていた割に保存状態が良く残されているのが特徴。

中石器時代に描かれた岩絵はヨーロッパの岩壁に描かれた岩絵の中では最大級のものであり、赤、黒、白などの顔料で色づけされた彩画には、狩猟採集生活を行う古代人の姿や、ウシやウマ、ヤギなどの動物が色鮮やかに生き生きと描かれています。

アルカラ・デ・エナレスの大学とその歴史地区

登録:1998年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)、(ⅵ)

アルカラ・デ・エナレスの大学とその歴史地区は、スペインにある大学都市で文化遺産です。

世界で最初の計画的な大学都市であること、都市計画がアメリカ大陸やヨーロッパでのモデルとなったことが評価されました。

15世紀末から16世紀初頭にシスネーロス枢機卿の発案により大学都市の建設が始まり、1499年にサン・イルデフォンソ学校が創設されました。ヨーロッパのほかの大学都市とは異なり、アルカラ・デ・エナーレスでは最初から町全体が大学都市として計画されたことが特徴です。

サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナ

登録:1999年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)

サン・クリストバル・デ・ラ・ラグーナは、スペインのカナリア諸島にある都市で文化遺産です。

スペインが新世界で築いた最初の非要塞型都市であり、それ以降のラテンアメリカの大都市の建築のモデルにもなりました。

ラ・ラグーナには18世紀までに築かれた山の手地区と下町地区の美しい町並みが保存されており、木製のバルコニーと建物の中心を木々の茂る中庭が占めることに特徴付けられる、典型的なカナリア様式の多くの建造物群が存在しています。

タラゴナの考古遺跡群

登録:2000年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅲ)

タラゴナ

タラゴナの考古遺跡群は、スペインの都市タラゴナにある文化遺産です。

ローマ帝国の時代にはタッラコ(タラコ、Tarraco)と呼ばれ、ヒスパニア・タッラコネンシス属州の州都でした。5世紀に西ゴート王国の支配下に入りました。タラゴナには古代ローマ時代の遺跡が数多く残されています。

エルチェの椰子園

登録:2000年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)

エルチェの椰子園は、スペインのエルチェにあるヨーロッパでは最大規模の椰子園で文化遺産です。

この椰子園のナツメヤシは土地の緑化と食糧確保のために7世紀初めにイベリア半島に北アフリカからの侵攻したアラブ人によって持ち込まれ、アラブの高度な灌漑システムによって、12世紀頃から本格的に椰子園としての整備が始められました。

アラブ世界の灌漑システムがヨーロッパで用いられたのはエルチェの椰子園だけです。レコンキスタ完了後も、エルチェの椰子園は法律のもとで保護され続けています。

ルーゴのローマ城壁

登録:2000年(文化遺産) 登録基準:(ⅳ)

ルーゴ

ルーゴのローマ城壁は、スペインのルーゴにある文化遺産です。

紀元3世紀終わりから4世紀始めのローマ帝国後期に、現在も残る市壁が建設されました。ルーゴはローマ時代以降は無人となり、中世初期に住んでいたのは聖職者だけだったという説もあります。1129年にロマネスク様式の大聖堂の建設が始まり、聖母マリアに捧げられました。中世後期には、サンティアゴ・デ・コンポステーラのように巡礼の中心地となりました。

ローマ時代の市壁としてはヨーロッパでも珍しく保存状態が良好で、欠けることなく街を360度取り囲んでいます。

バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式聖堂群

登録:2000年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)

バル・デ・ボイのカタルーニャ風ロマネスク様式聖堂群は、スペインのバル・デ・ボイにある文化遺産です。

ムーア人によるスペイン占領の影響を受けることなく、9世紀頃から最初のキリスト教集落が出来上がりました。バル・デ・ボイのカタルーニャ・ロマネスク様式教会群の特色は、優雅な鐘楼を持つことと、精巧な石造建築物であること。自然豊かな渓谷と石造りの聖堂のコントラストは、見るものをうっとりとさせる美しさを持っています。

アタプエルカの考古遺跡

登録:2000年(文化遺産) 登録基準:(ⅲ)、(ⅴ)

アタプエルカの考古遺跡は、スペインのアタプエルカにある遺跡で文化遺産です。

カルスト地形が広がるアタプエルカにはグラン・ドリーナのような洞窟がいくつもあり、先史人が住居としたこれらの洞窟遺跡からは、ヨーロッパにおける最も初期の人類が残した石器だけでなく、幅広い年代の人骨や、初期の人類が青銅器時代へと移行していく生活痕が発見されており、人類の進化の過程を知るための非常に重要な遺跡であると高く評価されています。

アランフエスの文化的景観

登録:2001年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)

アランフエス

アランフエスの文化的景観は、スペインのアランフエスにある文化遺産です。

アランフエスの王宮は、16世紀にフェリペ2世の命で建設が始められたものです。設計は、エル・エスコリアルと同じくフアン・バウティスタ・デ・トレドとフアン・デ・エレラによるもの。18世紀のフェルナンド6世の治世に完成し、カルロス3世によって拡張されました。

王宮からタホ川に沿って広がる庭園は、森や庭からなり、多くの泉や像で飾られています。王宮正面の「パルテレ庭園」、タホ川と人工の川に囲まれた「島の庭園」、タホ川に沿って延びる150haの「王子の庭園」など。かつては王室の農業試験場でもあり、スペイン黄金時代に世界から集めた植物が栽培されていました。

ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群

登録:2003年(文化遺産) 登録基準:(ⅱ)、(ⅳ)

バエサ

ウベダとバエサのルネサンス様式の記念碑的建造物群は、スペインの双子の都市ウベダとバエサの歴史地区群で文化遺産です。

ウベダとバエサは約8km離れた都市で、双子や従兄弟に例えられています。ともに8世紀にイスラーム勢力の支配下に置かれていましたが、バエサが1227年、ウベダが1234年に、それぞれキリスト教徒によって奪還されました。

15世紀から16世紀にかけては一帯のオリーブ生産などの発展によって繁栄し、この時期にルネサンス様式の建造物群が建てられました。ただし、互いの建造物については、ウベダに上流階級の美しい建造物群が目立つのに対し、バエサは公共性のある建物が目立つという違いがあります。それらの建築に携わった中心的な建築家がアンドレス・デ・バンデルビラです。

ビスカヤ橋

登録:2006年(文化遺産) 登録基準:(ⅰ)、(ⅱ)

ビスカヤ橋

ビスカヤ橋は、スペインのネルビオン川に架かっている世界最古の運搬橋で文化遺産です。

ギュスターヴ・エッフェルの弟子の一人、建築家のアルベルト・パラシオによって設計され、1893年にビスカヤ橋が完成・開通しました。吊り下げられたゴンドラで人や車を運搬するための世界最古の運搬橋であり、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカなどの地域で運搬橋のモデルとなりました。

まとめ

スペインの世界遺産を簡単にまとめてみました。数も多いですが、魅力的なものが多いですね。ゆっくり見て周りたいです。

早く自由に旅できる日がきてほしいですね!

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